特徴
- 手作業によるフラックス塗付工程が要りません。
- 余剰なフラックス残渣を回避。
- 生産性向上。
- 半田付面へ最適なフラックス量を供給。
- 安定したフラックス量。
フラックスコートプリフォームはコストのかかるフラックス塗付工程を減らし、歩留まりを改善します フラックスコートプリフォームは、ご使用基板のメタライゼーションに適合した活性レベルを持つ無洗浄、ロジンベースのフラックスでご用意できます。
インジウム社が開発した独自のコーティング技術によってフラックスは均一にむらなくプリフォーム表面へコーティングされます。 フラックスコーティングはプリフォーム本体の重量パーセントでコントロールされコーティングされます。 コーティング量は1-3%(通常公差±0.5%)でコントロールされます。 コーティングはほとんどのサイズ、様々なプリフォーム形状の表面をコートする事が出来ます。
プリフォームを用いた半田付けにおいてフラックスコートプリフォームは従来のノンコートプリフォームと比較して様々な利点を持っております。フラックスをプリフォーム表面に予めコーティングしているので、手作業でのフラックス塗付、フラックス量の管理等を省略できコスト削減につながります。通常、半田接合後にフラックス残渣の洗浄、除去を行わなければならず、フラックスの使用はアクティブデバイスの組立に不向きと考えられています。接合部位とプリフォームが十分にクリーンな状態で350℃、減圧下で半田付けされるのであればフラックスコーティングは必要ありません。
フラックスコートプリフォームはバックプレーンのワイヤリングのVPSやキャパシタの製造のような手作業での液状フラックスの塗付工程を無くす事が出来ます。フラックスコートプリフォームは高精度にコントロールされたフラックス量でコートされ、そのフラックス量を半田付の際に恒久的に供給します。フラックスのコーティング量は0.5-3.0重量%、公差±0.5%でコントロールされます。もっとも一般的なケースは1.0重量%になります。
フラックスタイプはRタイプ(低活性)、RMAタイプ(中活性)、RAタイプ(高活性)をご用意しています。RMAフラックスは少量で高い効果を持つ活性成分を加えており、Rタイプを超えるフラックス効果があります。RAフラックスはRタイプ、RMAタイプと比較して高いフラックス効果を与える塩化アンモニウムを少量含んでおります。RAフラックスは変色した(酸化)銅メッキ、ニッケルメッキ等の高活性が要求される半田付面への半田付けで使用されます。RSAはさらに活性を高めた物で同様にプリフォームへのコーティングにも使用可能です。このフラックスは超高活性ロジンとなります。フラックス:NC-7、NC-9はRタイプに基づき特別に配合されたRMAタイプのフラックスです。非導電性、非腐食性の残渣をもち、アッセンブリ基板上に残存しても問題ありません。 しかしながら、外観目視検査で気になる場合はフラックス残渣であるロジン、イオン化された活性成分は一般的な洗浄液を用いて取り除く事が出来ます。これは蒸気脱脂洗浄装置を用いて使用されます。
要約するとフラックスコートプリフォームは以下の利点を持つと言えます。
フラックス | IPC規格 | 基板表面仕上げ | 信頼性 J-STD-004 |
---|---|---|---|
NC-10HF | ROL0 | Au, Ag, Pd, Pt, Cu, Ni, HASL, ENIG, Sn | パス |
NC-7 | ROL0 | Au, Ag, Pd, Pt, Cu, HASL, ENIG, Sn | パス |
R | ROL0 | Au, Ag, Pd, Pt, Cu, HASL, ENIG, Sn | パス |
RMA | ROL0 | Au, Ag, Pd, Pt, Cu, HASL, ENIG, Sn | パス |
RA | ROL1 | Cu, Ni, Cu Alloys (Brass, Bronze) | 洗浄推奨 |
RSA | ROL1 | Cu, Ni, Cu Alloys (Brass, Bronze) | 洗浄推奨 |
RA-42 | ROH1 | Cu, Ni, Cu Alloys (Brass, Bronze), Alloy 42 | 洗浄推奨 |
プリフォーム形状は主に正方形、長方形、ワッシャータイプ、円形になります。 また、一般的なサイズは0.254mm(0.010”)~50.8mm(2.0”)です。 これよりも小さい、もしくは大きいサイズ、特殊な形状も作成可能です。 より正確な半田量が必要な場合は公差を厳しく設定可能です。
幅広い様々な合金をご用意できますので、47℃~1063℃までの液相温度を持つ材料の使用を可能とします。 合金はインジウム系、金系、鉛フリーだけではなく、スズ鉛などの一般的な半田も選定できます。
弊社の高度な知識を持った経験豊富なアプリケーションエンジニアがお客様のご要望にベストマッチの合金を推奨させて頂きます。
寸法の選定には、要求される接合面形状と半田量を考えて、プリフォームの寸法及び形状によって設計されます。 径、長さ、幅などの寸法が決まった後、厚みを必要半田量に応じて最適化します。 一般的にスルーホール部の接合はフィレットの体積の10-20%程度、加えたものになります。 パッド間の接合の場合ではパッド面積の5%程度減らしたものになります。
各々のプリフォーム材料はバリの規格公差を持っていますが、バリの公差はプリフォームの寸法公差をこえる事はありません。 プリフォームをご使用されるお客様においては、まずはコストアップ等を避けるため、寸法公差をインジウム社の規定公差の範囲に抑える事を推奨します。
私どもは、お客様のニーズにマッチするサイズや形状のプリフォームの作成が可能です。しかしながら、既存のプリフォームサイズを使用する事は、新規で設計しなければならない金型やその他のセットアップに必要な時間短縮を可能にします。
プリフォームはテープ&リールによるパッケージングを始めとした様々な梱包パッケージング形態でお客様のニーズに沿って納入可能です。プリフォームを生産の為にパッケージから取り出して使用中に、その他の余分なプリフォームを空気にさらして表面酸化を促進させてしまう事を最小限にするために、プリフォームはお客様の1工程あたりの生産に必要な数量だけ、または期限内に使いきれるだけの数量をパッケージングすることをお勧め致します。
プリフォームの保管には湿度55%以下、22度以下の環境下で保管をしてください。 さらに、半田プリフォームは窒素雰囲気のような不活性ガス環境下のドライボックスで保存する事もより効果的です。
半田プリフォームの保存期間はその合金組成によって異なります。 鉛フリー材や70%未満の鉛を含む合金は製造日から1年が保存期限となります。 70%以上の鉛を含む合金は6ヶ月が保存期限となります。
幅/長さまたは径 | 一般的な加工公差 |
---|---|
2.54mm(0.100”)未満 | ±0.051mm (±0.002") |
2.54mm (0.100")以上 | ±0.127mm (±0.005") |
厚み | |
0.025mm (0.001")未満 | ±0.005mm (±0.0002") |
0.025mm(0.001”) ~ 0.050mm(0.002") | ±0.0076mm (±0.0003") |
0.050mm(0.002") ~ 0.254mm( 0.010") | ±0.0127mm (±0.0005") |
0.254mm (0.010") ~ 0.508mm(0.020") | ±0.0254mm (±0.0010") |
0.508mm (0.020") ~ 1.27mm(0.050") | ±0.0635mm (±0.0025") |
1.27mm (0.050”)以上 | ± 5% |
バリの公差(丸型、正方形、長方形) | |
1.27mm (0.050")以下 | 0.050mm (0.002") |
1.27mm (0.050") ~ 12.7mm (0.500") | 0.076mm (0.003") |
12.7mm (0.500")以上 | 0.127mm (0.005") |
バリの公差(ワッシャー、フレーム) | |
2.54mm (0.100”) 以下 | 0.076mm(0.003") |
内径の2/3以上の厚みの場合 | 0.127mm(0.005") |
フラックスコートプリフォームは手作業によるフラックス塗付工程を無くすことができ、結果として歩留まりを向上させることが出来ます。また、お客様の基板のメッキ状態に適合する様々な活性を持つフラックス各種(無洗浄、ロジン系等)をご用意できます。
インジウムコーポレーションの開発した独自のコーティング技術は、フラックスのコート厚みを限りなく均一にコーティングします。フラックスコーティングはプリフォームの重量パーセントでコーティングされます。コーティング量は1-3%(公差:±0.5%)でコントロールされます。また、フラックスコーティングは様々なサイズと形状へ塗布可能です。
フラックス | IPC規格 | 基板表面仕上げ | 信頼性 J-STD-004 |
---|---|---|---|
NC-10HF | ROL0 | Au, Ag, Pd, Pt, Cu, Ni, HASL, ENIG, Sn | パス |
NC-7 | ROL0 | Au, Ag, Pd, Pt, Cu, HASL, ENIG, Sn | パス |
R | ROL0 | Au, Ag, Pd, Pt, Cu, HASL, ENIG, Sn | パス |
RMA | ROL0 | Au, Ag, Pd, Pt, Cu, HASL, ENIG, Sn | パス |
RA | ROL1 | Cu, Ni, Cu Alloys (Brass, Bronze) | 洗浄推奨 |
RSA | ROL1 | Cu, Ni, Cu Alloys (Brass, Bronze) | 洗浄推奨 |
RA-42 | ROH1 | Cu, Ni, Cu Alloys (Brass, Bronze), Alloy 42 | 洗浄推奨 |